テーマ:日曜ブログ
こんにちは。東京都台東区上野・浅草で開業しているNPO法人専門の公認会計士・税理士事務所「アイケイ会計事務所」 代表の六浦雅夫です。
今日は、批判・アドバイスについて考えてみたいと思います。
公認会計士は、「他人の求め」に応じ、財務書類の「監査」をすることを業とする職業専門家ですが、財務諸表監査には、次のような2つの機能が期待されています。
①会計基準に照らして批判し、問題点を指摘する「批判的機能」
②必要な助言勧告等を行い、問題点の修正を促す「指導的機能」
つまり、批判・アドバイスするのが会計士の仕事ということですね。
「あなたのため」というおせっかい
さて、普段の生活において、他の人の相談に乗るときに、私たちはついアドバイスしたくなってしまいます。
でも、「ただ聴いてほしい」という相手に対して、求められてもいないのにアドバイスするのは、余計なお世話です。
また、相手の状態に関係なく自分の言いたいことをアドバイスしても、相手が押し付けがましく感じてしまっては、それがいくら正しいことでも、相手の人は受け入れることはできないでしょう。
アドバイスは、何を伝えるかも大切ですが、その内容以上に、伝え方(どう伝えるか)やタイミング(いつ伝えるか)が重要になりますね。
相手の言葉に耳を傾ける力
もう10年以上も前のことですが、監査法人に就職する前に、会計士の大先輩から次のような言葉をかけていただきました。
「audit(監査)の語源はaudioと同じだ。監査人として『よい聴き手』になりなさい。」
以来、この言葉を大切にしてきましたが、会計コンサルタントとして独立した今、「お客様の言葉に耳を傾ける」ことの重要性をますます感じています。
まずは静かに相手の話に耳を傾け、その相手の状況に最も合う、その人が真に求めるアドバイスを、自分の知識や経験の引き出しから選ぶ力を今後も高めていきたいです。