わかるNPO法人会計基準の解説~財務諸表等の体系と構成10貸借対照表

テーマ:NPO法人会計基準

NPO法人会計基準について、制度会計(会社法、金融商品取引法、税法)が尊重すべき企業会計原則と比較しながら、その特徴を、誰もが理解できるやさしい言葉で、分かりやすく解説したいと思います。

今日は、「財務諸表等の体系と構成」の10.貸借対照表について見ていきます。

 

「貸借対照表」は、事業年度末におけるNPO法人のすべての資産、負債及び正味財産の状態(財政状態)を表す計算書で、一時点のストックの状態を表します。

貸借対照表の右側・貸方(負債+正味財産)は、どのように資金を調達したかという調達源泉を表し、左側・借方(資産)は、その運用形態を表しています。

 

【企業会計原則とは】

企業会計の実務のなかに慣習として発達したもののなかから、一般に公正妥当と認められたところを要約したものです。

【財務諸表等の体系と構成】

NPO法人会計基準(同注解)

企業会計原則(同注解)

解説

<貸借対照表>
10.貸借対照表は、当該事業年度末現在におけるすべての資産、負債及び正味財産の状態を明瞭に表示するものでなければならない。 [注2]
<貸借対照表原則>
(一 貸借対照表の本質)
貸借対照表は、企業の財政状態を明らかにするため、貸借対照表日におけるすべての資産、負債及び資本を記載し、株主、債権者その他の利害関係者にこれを正しく表示するものでなければならない。
貸借対照表は、一時点の財政状態を表す計算書で、左側に「資産」、右側に「負債」と「正味財産」が表示され、左右はバランスします。(資産=負債+正味財産)
また、右側(負債+正味財産)は、どのように資金を調達したかという調達源泉を表し、左側(資産)は、その運用形態を表しています。

財政状態を正しく示す大原則は、すべての資産、負債、正味財産を漏れなく記載して、正しく表示することです。
したがって、簿外の資産・負債や架空の資産・負債の存在は許されません。

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