【わかる公益法人会計基準】正味財産増減計算書の区分[注12]基金増減の部について

テーマ:公益法人会計基準

 

こんにちは。東京都台東区上野・浅草で開業しているNPO専門の公認会計士・税理士事務所「アイケイ会計事務所」です。

 

公益社団・財団法人や公益認定を申請する一般社団・財団法人などは、公益法人会計基準に準拠して財務諸表を作成することが求められます。

公益法人会計基準について、同じNPO(非営利組織)の会計基準であるNPO法人会計基準と比較しながら、その特徴を分かりやすく解説します。

今日は、公益法人会計基準「正味財産増減計算書の区分」[注12]基金増減の部について見ていきたいと思います。

 

社団法人が基金を設定した場合は、正味財産増減計算書を一般正味財産増減の部、指定正味財産増減の部、基金増減の部に区分します。

 

【公益法人会計基準】

公益法人会計基準は、昭和52年の制定後、平成16年会計基準で全面的な改正がなされ、平成20年会計基準は、公益法人制度改革関連三法の成立を受けて平成20年12月1日以降開始する事業年度から実施するものとされています。

 

【正味財産増減計算書】

公益法人会計基準(同注解)

NPO法人会計基準(同注解)

解説

[注12]基金増減の部について
基金を設定した場合には、正味財産増減計算書は、一般正味財産増減の部、指定正味財産増減の部及び基金増減の部に分けるものとする。
基金増減の部は、基金増減額を発生原因別に表示し、これに基金期首残高を加算して基金期末残高を表示しなければならない。

社団法人が基金を設定した場合には、正味財産増減計算書を「一般正味財産増減の部」、「指定正味財産増減の部」、「基金増減の部」に区分します。

「基金増減の部」では、当期基金増減額を計算し、これに基金期首残高を加算して基金期末残高を表示します。

基金とは、社団法人に拠出された金銭その他の財産で、法人と拠出者の合意に従い、返還義務を負うものをいいます。

 

参考図書:公益法人・一般法人の会計実務/公益財団法人公益法人協会