【わかる簿記初級】手形②割引手形

テーマ:簿記

 

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社会課題の解決に取り組む社会的企業(株式会社などの営利企業や、NPO法人や社団・財団法人などの非営利組織)のスタッフ、経理実務担当者が知っておきたい「簿記」の基礎を、日商簿記3級の試験問題を題材に分かりやすく解説します。

今日は、「手形」②割引手形について見ていきます。

 

【問題】

次の取引について仕訳しなさい。

所有する得意先振出の約束手形100,000を取引銀行で割り引き、割引料500を差し引かれた残額をただちに当座預金口座に預け入れた。

 

【解説】

●問題文を次のように分解します。

所有する得意先振出の約束手形100,000を取引銀行で割り引き、②割引料500を差し引かれた残額をただちに当座預金口座に預け入れた

●順番に仕訳をします。

①所有する得意先振出の約束手形100,000を取引銀行で割り引いた ので、貸方(右側)に100,000を「受取手形の減少」として記入します。

借方科目
(かりかた)

金額

貸方科目
(かしかた)

金額

受取手形

100,000

②割引料500を差し引かれた ので、借方(左側)に500を「手形売却損」として記入します。

借方科目

金額

貸方科目

金額

手形売却損

500

③残額をただちに当座預金口座に預け入れた ので、借方(左側)に差額99,500を当座預金として記入します。

借方科目

金額

貸方科目

金額

当座預金

99,500

●最後に、すべての仕訳を合算します。

 

【解答】

借方科目

金額

貸方科目

金額

手形売却損

当座預金

500

99,500

受取手形

100,000

 

【ポイント】

所有する手形(約束手形や為替手形)は、支払期日前に銀行等に買い取ってもらうことができ、これを手形の割引きといいます。この際、銀行等に手数料(割引料)を支払いますが、割引料(手形金額と入金額との差額)は手形売却損(費用)で処理します。