【わかる簿記初級】決算整理⑤減価償却

テーマ:簿記

 

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社会課題の解決に取り組む社会的企業(株式会社などの営利企業や、NPO法人や社団・財団法人などの非営利組織)のスタッフ、経理実務担当者が知っておきたい「簿記」の基礎を、日商簿記3級の試験問題を題材に分かりやすく解説します。

今日は、「決算整理」⑤減価償却について見ていきます。

 

【問題】

次の[期末修正事項]にもとづいて、決算整理仕訳をしなさい。

[期末修正事項]
備品に対して、残存価額は取得原価の10%、耐用年数6年の定額法により減価償却を行う。なお、備品と備品減価償却累計額の期末残高はそれぞれ500,000と150,000である。

 

【解説】

●問題文を次のように分解します。

備品(取得原価500,000)に対して、残存価額は取得原価の10%、耐用年数6年の定額法により減価償却を行う

●順番に仕訳をします。

①決算において、備品(取得原価500,000)に対して、残存価額は取得原価の10%、耐用年数6年の定額法により減価償却を行う ので、減価償却費75,000(=500,000×0.9÷6年)を計上します。
借方(左側)に75,000を「減価償却費」 として記入し、貸方(右側)は「減価償却累計額」で処理します。

借方科目
(かりかた)

金額

貸方科目
(かしかた)

金額

減価償却費

75,000

備品減価償却累計額

75,000

 

【解答】

借方科目

金額

貸方科目

金額

減価償却費

75,000

備品減価償却累計額

75,000

 

【ポイント】

固定資産は、使用することによって年々価値が減っていきます。

決算においては、当期中に生じた価値の減少分を見積り、その分だけ固定資産を減少させるとともに、同額を費用として計上します。この手続きを減価償却といいます。

減価償却費の記帳方法には、直説法間接法があります。

直説法は、計上した「減価償却費」(費用)と同額だけ、直接「固定資産」の金額を減少させる方法です。

間接法は、「固定資産」の金額を直接減らさず、貸方を「減価償却累計額」(資産のマイナスを表す勘定科目)で処理する方法です。(本問の方法)