わかるNPO法人会計基準の解説~収益及び費用の把握と計算(その2)21外貨建取引の換算方法

テーマ:NPO法人会計基準

 

NPO法人会計基準について、制度会計(会社法、金融商品取引法、税法)が尊重すべき企業会計原則と比較しながら、その特徴を、誰もが理解できるやさしい言葉で、分かりやすく解説したいと思います。

今日は、収益及び費用の把握と計算(その2)21.外貨建取引の換算方法について見ていきます。

 

取引価額が外国通貨で表示されている取引を外貨建取引といいます。

外貨建取引は、取引発生時においては、その取引が発生した日の為替レートで円換算します。

 

【企業会計原則とは】

企業会計の実務のなかに慣習として発達したもののなかから、一般に公正妥当と認められたところを要約したものです。企業会計原則は、1982年以来、修正が行われておらず、その後、時代に対応して会計基準が順次公表され、会計慣行を補強しています。

会計基準は、企業会計原則に優先して適用されるべき基準とされ、公正なる会計慣行に含まれると解釈されています。つまり、企業会計原則会計全般の公正なる会計慣行をまとめたものであり、個々の論点に関する会計慣行は、各会計基準に委ねられているのです。

【収益及び費用の把握と計算ーその2】

NPO法人会計基準(同注解)

企業会計原則(同注解)

解説

<外貨建取引の換算方法>
21.外貨建取引は、取引発生時の為替相場に基づく円換算額で計上しなければならない。
【外貨建取引等会計処理基準】

一 外貨建取引等

1 取引発生時の処理

外貨建取引は、原則として、当該取引発生時の為替相場による円換算額をもって記録する。

取引価額が外国通貨で表示されている取引を外貨建取引といいます。

外貨建取引発生したときに円換算する場合には、その取引が発生した日の為替レートで換算します。

《設例》

ドル建て500ドルの物品の購入について、設例を示すと次のようになります。

[1]購入時(3月10日、当日の為替レートは90円/ドル)

取引発生時の為替レートが90円/ドルであるため、円貨額90円×500ドル=45,000円で計上します。

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