テーマ:NPO法人会計基準
NPO法人会計基準について、制度会計(会社法、金融商品取引法、税法)が尊重すべき「企業会計原則」と比較しながら、その特徴を、誰もが理解できるやさしい言葉で、分かりやすく解説したいと思います。
今日は、財務諸表の注記(2)会計方針の変更について見ていきます。
正当な理由がある場合は、会計方針を変更することができますが、その場合、その旨、変更の理由及び当該変更による影響額を計算書類に注記する必要があります。
【企業会計原則とは】
企業会計の実務のなかに慣習として発達したもののなかから、一般に公正妥当と認められたところを要約したものです。企業会計原則は、1982年以来、修正が行われておらず、その後、時代に対応して会計基準が順次公表され、会計慣行を補強しています。
会計基準は、企業会計原則に優先して適用されるべき基準とされ、公正なる会計慣行に含まれると解釈されています。つまり、企業会計原則は会計全般の公正なる会計慣行をまとめたものであり、個々の論点に関する会計慣行は、各会計基準に委ねられているのです。
【財務諸表の注記】
NPO法人会計基準(同注解) |
企業会計原則(同注解) |
解説 |
<財務諸表の注記> 31.財務諸表には、次の事項を注記する。 |
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(2)重要な会計方針を変更したときは、その旨、変更の理由及び当該変更による影響額 | [注3]継続性の原則について 正当な理由によって、会計処理の原則又は手続に重要な変更を加えたときは、これを当該財務諸表に注記しなければならない。 |
いったん採用した会計処理方法は毎期継続して適用するのが原則ですが、その変更に正当な理由があり、かつ、変更により従来の方法よりも合理的な結果が期待できる場合には、会計方針を変更することが認められます。 その場合は、その旨、変更の理由及び当該変更による影響額を計算書類に注記する必要があります。 |