【わかるNPO法】認定NPO法人制度「認定基準」④事業活動

テーマ:NPO法(NPO法人の義務と責任)

 

こんにちは。東京都台東区上野・浅草で開業しているNPO法人専門の公認会計士・税理士事務所「アイケイ会計事務所」です。

 

特定非営利活動促進法(NPO法)について、NPO法人の義務とそれに違反したときに負うことになる責任を、一般のNPO法人認定(仮認定)NPO法とを比較し、NPO法の条文も参照しながら、分かりやすく解説したいと思います。

今日は、NPO法人の認定制度「認定基準」④事業活動について見ていきます。

 

認定NPO法人になるためには、事業活動の内容が適正であること(受入寄付金総額の70%以上を特定非営利活動事業費に充てる等)が必要です。

 

【認定NPO法人とは】

NPO法に定める公益性の要件を満たしている団体は所轄庁の認証により法人格を付与されます。

さらに、所定の要件をすべて満たして、所轄庁の認定を受けたNPO法人は、認定NPO法人として様々な税制上の優遇措置を受けることができます。

第四十四条(認定)

1 特定非営利活動法人のうち、その運営組織及び事業活動が適正であって公益の増進に資するものは、所轄庁の認定を受けることができる。

【認定基準について】

次の要件をすべて満たして、所轄庁の認定を受けたNPO法人は、認定NPO法人として様々な税制上の優遇措置を受けることができます。

第四十五条(認定の基準)

1 所轄庁は、前条第一項の認定の申請をした特定非営利活動法人が次の各号に掲げる基準に適合すると認めるときは、同項の認定をするものとする。

四 その事業活動に関し、次に掲げる基準に適合していること。

イ 次に掲げる活動を行っていないこと。
(1)宗教の教義を広め、儀式行事を行い、及び信者を教化育成すること。
(2)政治上の主義を推進し、支持し、又はこれに反対すること。
(3)特定の公職の候補者若しくは公職にある者又は政党を推薦し、支持し、又はこれらに反対すること。

ロ その役員、社員、職員若しくは寄附者若しくはこれらの者の配偶者若しくは三親等以内の親族又はこれらの者と内閣府令で定める特殊の関係のある者に対し特別の利益を与えないことその他の特定の者と特別の関係がないものとして内閣府令で定める基準に適合していること。

ハ 実績判定期間における事業費の総額のうちに特定非営利活動に係る事業費の額の占める割合又はこれに準ずるものとして内閣府令で定める割合が百分の八十以上であること。

ニ 実績判定期間における受入寄附金総額の百分の七十以上を特定非営利活動に係る事業費に充てていること。

 

要件

主な内容

事業活動に関する基準 ⅰ 宗教活動、政治活動、特定の公職者等を支援等していないこと
ⅱ 役員等に特別の利益を与えないこと
ⅲ 総事業費のうち、特定非営利活動事業費の割合が80%以上であること(実績判定期間
ⅳ 受入寄付金総額の70%以上を特定非営利活動事業費に充てること(実績判定期間

※「実績判定期間」は、原則、認定を受けようとする直前の5事業年度、例外的に、初回認定申請に限り、直前2事業年度となります。

上記④のⅰとⅱの基準は、実績判定期間内の各事業年度だけでなく認定時まで適合している必要があります。