【わかるNPO法】NPO法人の監督「所轄庁による監督」③勧告、命令

テーマ:NPO法(NPO法人の義務と責任)

 

こんにちは。東京都台東区上野・浅草で開業しているNPO法人専門の公認会計士・税理士事務所「アイケイ会計事務所」です。

 

特定非営利活動促進法(NPO法)について、NPO法人の義務とそれに違反したときに負うことになる責任を、一般のNPO法人認定(仮認定)NPO法とを比較し、NPO法の条文も参照しながら、分かりやすく解説したいと思います。

今日は、NPO法人の監督「所轄庁による監督」③勧告、命令について見ていきます。

 

所轄庁は、認定NPO法人等について、認定(仮認定)の取消事由に該当する場合には、その改善のために必要な措置を採るべき旨の勧告をし、それに従わないときは、措置を採るべきことを命ずることができます。

 

【NPO法人の監督と罰則】

NPO法人は、毎事業年度、所轄庁に事業報告書等の書類を提出しなければなりませんが、所轄庁は、当該書類により法人の状況を把握するほか、法に基づいた監督を行います。

また、NPO法人が義務に違反した場合は、刑罰行政罰が科せられることになります。

それでは、NPO法に規定されている所轄庁による監督について、具体的に見ていきたいと思います。

 

【所轄庁による監督】

一般のNPO法人

認定(仮認定)NPO法人

第六十五条(勧告、命令等)

1 所轄庁は、認定特定非営利活動法人等について、第六十七条第二項各号のいずれかに該当すると疑うに足りる相当な理由がある場合には、当該認定特定非営利活動法人等に対し、期限を定めて、その改善のために必要な措置を採るべき旨の勧告をすることができる。

2 所轄庁以外の関係知事は、認定特定非営利活動法人等について、第六十七条第二項各号のいずれかに該当すると疑うに足りる相当な理由がある場合には、当該認定特定非営利活動法人等に対し、期限を定めて、当該都道府県の区域内における事業活動について、その改善のために必要な措置を採るべき旨の勧告をすることができる。

4 所轄庁又は所轄庁以外の関係知事は、第一項又は第二項の規定による勧告を受けた認定特定非営利活動法人等が、正当な理由がなく、その勧告に係る措置を採らなかったときは、当該認定特定非営利活動法人等に対し、その勧告に係る措置を採るべきことを命ずることができる。

所轄庁は、法に基づいてNPO法人の監督を行います。

状況

監督者

内容

一般のNPO法人

認定(仮認定)NPO法人

認定の取消事由に該当する場合 所轄庁 勧告、命令
認定の取消事由に該当する場合 所轄庁以外の関係知事 勧告、命令