テーマ:簿記
こんにちは。台東区上野・浅草で開業している公認会計士・税理士事務所「アイケイ会計事務所」です。
アイケイ会計事務所は、NPO、ソーシャルビジネスや社会起業家を応援しています。
社会課題の解決に取り組む社会的企業(株式会社などの営利企業や、NPO法人や社団・財団法人などの非営利組織)のスタッフ、経理実務担当者が知っておきたい「簿記」の基礎を、日商簿記3級の試験問題を題材に分かりやすく解説します。
今日は、「商品券」について見ていきます。
【問題】
次の取引について仕訳しなさい。
商品50,000を売り上げ、代金のうち40,000は当店発行の商品券で受け取り、残額は当店と連盟しているA商店発行の商品券で受け取った。 |
【解説】
●問題文を次のように分解します。
①商品50,000を売り上げ、②代金のうち40,000は当店発行の商品券で受け取り、③残額は当店と連盟しているA商店発行の商品券で受け取った。 |
●順番に仕訳をします。
①商品50,000を売り上げた ので、貸方(右側)に売上50,000を記入します。
借方科目 |
金額 |
貸方科目 |
金額 |
|
|
売上 |
50,000 |
②代金のうち40,000は当店発行の商品券で受け取った ので、借方(左側)に40,000を「商品券(負債)の減少」として記入します。
(※ 「商品券」勘定=商品券と引き換えに商品を引き渡さなければならない義務)
借方科目 |
金額 |
貸方科目 |
金額 |
商品券 |
40,000 |
|
|
③残額は当店と連盟しているA商店発行の商品券で受け取った ので、借方(左側)に差額10,000を「他店商品券(資産)の増加」として記入します。
(※ 「他店商品券」勘定=他店に商品券を買い取ってもらえる権利)
借方科目 |
金額 |
貸方科目 |
金額 |
他店商品券 |
10,000 |
|
|
●最後に、すべての仕訳を合算します。
【解答】
借方科目 |
金額 |
貸方科目 |
金額 |
商品券 他店商品券 |
40,000 10,000 |
売上 |
50,000 |
【ポイント】
簿記は、借方(左側)に資産、貸方(右側)に負債を記載します。(貸借対照表)
借方 |
貸方 |
資産 |
負債 |
そして、資産は、増加したら借方(左側)に、減少したら貸方(右側)に記入し、逆に、負債は、増加したら貸方(右側)に、減少したら借方(左側)に記入します。
本問では、「他店商品券」が資産に属する項目、「商品券」が負債に属する項目です。
また、借方(左側)に費用、貸方(右側)に収益を記載します。(損益計算書)
借方 |
貸方 |
|
収益 |
そして、費用は、増加したら借方(左側)に、減少したら貸方(右側)に記入し、逆に、収益は、増加したら貸方(右側)に、減少したら借方(左側)に記入します。
本問では、「売上」が収益に属する項目です。