【わかる簿記初級】訂正仕訳

テーマ:簿記

 

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社会課題の解決に取り組む社会的企業(株式会社などの営利企業や、NPO法人や社団・財団法人などの非営利組織)のスタッフ、経理実務担当者が知っておきたい「簿記」の基礎を、日商簿記3級の試験問題を題材に分かりやすく解説します。

今日は、「訂正仕訳」について見ていきます。

 

【問題】

次の取引について仕訳しなさい。

先日、商品89,000を掛けで仕入れたが、この取引について借方、貸方とも誤って98,000と記帳していた。よって、正しい金額に修正した。

 

【解説】

●問題文を次のように分解します。

先日、商品89,000を掛けで仕入れたが、①この取引について借方、貸方とも誤って98,000と記帳していた。よって、③正しい金額に修正した

●順番に仕訳をします。

①商品を掛けで仕入れたが、この取引について借方、貸方とも誤って98,000と記帳していた ので、仕入時に、
借方(左側)に仕入98,000、貸方(右側)に買掛金98,000を計上していました。

借方科目
(かりかた)

金額

貸方科目
(かしかた)

金額

仕入

98,000

買掛金

98,000

②正しくは、商品89,000を掛けで仕入れた ので、借方(左側)に仕入89,000、貸方(右側)に買掛金89,000を記入します。

借方科目

金額

貸方科目

金額

仕入

89,000

買掛金

89,000

③正しい金額に修正する ため、①で誤った仕訳の逆仕訳をします。

借方科目

金額

貸方科目

金額

買掛金

98,000

仕入

98,000

●最後に、②正しい仕訳 と ③誤った仕訳の逆仕訳 を合算します。

 

【解答】

借方科目

金額

貸方科目

金額

買掛金

9,000

仕入

9,000

 

【ポイント】

以前の仕訳が誤っていることが判明した場合は、訂正仕訳をします。

訂正仕訳は、「誤った仕訳を取り消す仕訳(逆仕訳)」に、「正しい仕訳」を合算すると簡単にできます。