【わかる簿記初級】伝票会計①取引から伝票を起票

テーマ:簿記

 

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社会課題の解決に取り組む社会的企業(株式会社などの営利企業や、NPO法人や社団・財団法人などの非営利組織)のスタッフ、経理実務担当者が知っておきたい「簿記」の基礎を、日商簿記3級の試験問題を題材に分かりやすく解説します。

今日は、「伝票会計」①取引から伝票を起票について見ていきます。

 

【問題】

次の取引について、下記の問に答えなさい。

[取引]
A商店より商品150,000を仕入れ、代金のうち50,000は現金で支払い、残額は掛けとした。

問 五伝票制(入金伝票、出金伝票、仕入伝票、売上伝票、振替伝票の5種類)を採用している場合の出金伝票と仕入伝票の記入を示しなさい。

 

【解説】

●問題文を次のように分解します。

A商店より商品150,000を仕入れ、②代金のうち50,000は現金で支払い、残額は掛けとした。

●順番に伝票に記入します。

①A商店より商品150,000を仕入れた ので、仕入伝票に150,000を記入します。

(仕入伝票)

科目

金額

買掛金

150,000

上記を仕訳に示すと次のとおりとなります。

借方科目
(かりかた)

金額

貸方科目
(かしかた)

金額

仕入

150,000

買掛金

150,000

②代金のうち50,000は現金で支払った ので、出金伝票に買掛金50,000を記入します。

(出金伝票)

科目

金額

[買掛金]

50,000

上記を仕訳に示すと次のとおりとなります。

借方科目

金額

貸方科目

金額

買掛金

50,000

現金

50,000

●①と②の仕訳を合算すると次のとおりとなります。

借方科目

金額

貸方科目

金額

仕入

150,000

買掛金

現金

100,000

50,000

 

【解答】

(出金伝票)

科目

金額

[買掛金]

(50,000)

(仕入伝票)

科目

金額

買掛金

(150,000)

 

【ポイント】

五伝票制(入金伝票、出金伝票、仕入伝票、売上伝票、振替伝票の5種類)を採用する場合、仕入伝票と売上伝票は掛け取引を前提とするため、伝票の科目欄はそれぞれ「買掛金」と「売掛金」に決まっています。そこで、たとえ現金仕入(売上)であっても、いったん掛けで仕入れた(売り上げた)と仮定して起票します。

三伝票制(入金伝票、出金伝票、振替伝票の3種類)は、上記の五伝票制から仕入伝票と売上伝票を除いたものです。