【わかるNPOの法人税】《収益事業》⑤不動産貸付業

テーマ:NPO法人の法人税

 

こんにちは。東京都台東区上野・浅草で開業しているNPO専門の公認会計士・税理士事務所「アイケイ会計事務所」です。

 

NPO法人は、「法人税法上の収益事業」を営む場合に限り、その収益事業から生じた所得に対してのみ課税されることとなっています。

この「収益事業」は、法人税法に定められた34種類の事業で「継続して」「事業場を設けて」営まれるものをいいますが、それぞれの事業について、法人税法などの規則も参照しながら、分かりやすく解説したいと思います。

今日は、《収益事業》⑤不動産貸付業について見ていきます。

 

NPO法人が、継続して不動産を他の者に利用させるときは、「不動産貸付業」として「収益事業」に該当することになります。

 

【不動産貸付業】

NPO法人が所有する建物のうち、空室となった1室を他の法人に貸し付けた場合、収益事業になるか。

NPO法人がその所有する土地や建物(住宅や事務所、店舗など)を他に貸し付けている場合は、「不動産貸付業」に該当します。

ただし、これらの不動産を国又は地方公共団体に対して直接貸し付けている場合や住宅用地の低廉な対価での貸付けは、「収益事業」に該当しません。(法人税基本通達15-1-19, 15-1-20)

したがって、たまたま空室となった1室を貸し付けている場合であっても、その貸付けが継続している場合には、「不動産貸付業」として「収益事業」に該当することになります。

また、建物の貸付けに際し収受する敷金や礼金等についても、立ち退き時に返還を要しない金額については、収入時に「不動産貸付業」の収益に含まれることになります。

 

(法人税法施行令)

(収益事業の範囲)

第五条 法第二条第十三号(収益事業の意義)に規定する政令で定める事業は、次に掲げる事業(その性質上その事業に付随して行われる行為を含む。)とする。

五 不動産貸付業のうち次に掲げるもの以外のもの

イ~ニ 省略

ホ 国又は地方公共団体に対し直接貸し付けられる不動産の貸付業

ヘ 主として住宅の用に供される土地の貸付業で、その貸付けの対価の額が低廉であることその他の財務省令で定める要件を満たすもの

ト~ル 省略

(法人税法施行規則)

(住宅用土地の貸付業で収益事業に該当しないものの要件)

第四条 令第五条第一項第五号ヘ(不動産貸付業)に規定する財務省令で定める要件は、同号ヘに規定する貸付業の貸付けの対価の額のうち、当該事業年度の貸付期間に係る収入金額の合計額が、当該貸付けに係る土地に課される固定資産税額及び都市計画税額で当該貸付期間に係るものの合計額に三を乗じて計算した金額以下であることとする。

(法人税基本通達)

(不動産貸付業の範囲)

15-1-17 令第5条第1項第5号《不動産貸付業》の不動産貸付業には、店舗の一画を他の者に継続的に使用させるいわゆるケース貸し及び広告等のために建物その他の建造物の屋上、壁面等を他の者に使用させる行為が含まれる。(昭56年直法2-16「七」により追加)

(注) 他の者に不動産を使用させる行為であっても、同項第9号《倉庫業》、第14号《席貸業》、第27号《遊技所業》又は第31号《駐車場業》に掲げる事業のいずれかに該当するものは、不動産貸付業に含まれないことに留意する。

 

(非課税とされる国等に対する不動産の貸付け)

15-1-19 令第5条第1項第5号ホ《非課税とされる国等に対する不動産の貸付業》の規定により収益事業とされない国又は地方公共団体(以下「国等」という。)に対する不動産の貸付けは、国等によって直接使用されることを目的として当該国等に対して直接貸付けられるものに限られるのであるから、公益法人等が国等に対して不動産の貸付けを行った場合においても、当該不動産が国等以外の者に転貸されているときは、当該不動産の貸付けはこれに該当しない。(昭46年直審(法)21「8」、昭56年直法2-16「七」により改正)

 

(非課税とされる住宅用地の貸付け)

15-1-20 令第5条第1項第5号ヘ《非課税とされる住宅用地の貸付業》に規定する「主として住宅の用に供される土地」とは、その床面積の2分の1以上が居住の用(貸家住宅の用を含み、別荘の用を除く。)に供される家屋の敷地として使用されている土地のうちその面積が当該家屋の床面積の10倍に相当する面積以下であるものをいう。(昭49年直法2-71「28」により追加、昭56年直法2-16「七」により改正)

国税庁ホームページ 不動産貸付業

 

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